野球留学の現実世界と就活について


留学すればいい企業に入れる、高い給料がもらえるという認識でいる学生も多くいると思います。野球留学を通して自分を高めていけることで、社会というフィールドで高い評価をしてもらえる一方で、世の中の現実についてもしっかり知った上で、就活に進んで欲しいと考えています。

そのためには留学生活をどう送るかが大切です。自分自身の武器を見つけ、どう磨いていくか、英語を話せるようになるための留学でなく、英語は話せて当たり前で、英語を使って何ができるようになるかにこだわれるかが重要です。

今回は就活について触れながら、野球留学と社会人生活がどのように結びついているのかを解説します。

世の中の事実

世の中の就労人口と収入の割合は、Yahooニュースや一般の経済指標としても記事になっています。2021年の厚生労働省調査によると、日本の平均年収は約456万円でした。ただし、業種や職種、地域などによって年収の差は大きくあります。

以下は、日本における年収割合の一例です。

  • 1000万円以上:上位3%
  • 800万円以上:上位5%
  • 600万円以上:上位10%
  • 400万円以上:上位30%
  • 300万円以上:上位50%
  • 300万円未満:下位50%

なお、これらの割合はあくまでも目安であり、実際には様々な要因によって異なる場合があります。

みんなに聞くと、「年収1000万!」というけれど、実際は世の中には、3%しかいません。1000万を稼げる仕事はどのような仕事なのでしょうか?大手上場企業であれば、部長職以上の役職に就くことか、自分で独立をし、税務や収支を理解して、「あなたに任せしたい」という人々の悩みを解決できる武器となるサービスや物を提供する会社を経営するしかないのではないかなと思います。

ちなみにNPBのプロ野球選手になれるのは、0.001%以下です。その割合からさらに億の年俸をもらっている選手はさらに低くなります。野球を辞め、社会で頑張ることで稼げる年収というところをだけを見るとプロ野球選手になれる確率より高いのが事実です。

言葉の理解

社会でよく聞く給与関連の言葉の意味も理解もしておきましょう。

収入の意味

一般的に「収入」とは、給与や賞与、各種手当などの勤務先から支払われるお金のことです。

源泉徴収票の中の「支払い金額」と記載されている数字が一般的に「収入」と呼ばれるものになります。また、「年収」と同じ意味で使われる場合も多く、1年間の収入を指して「収入」と表現される場合もあります。

年収・月収の意味

「年収」は1年間の収入を指します。


一方で「月収」は、年収を12で割った1カ月分の金額のことです。年収を12で割って計算しているため、役職手当などの毎月固定で支払われているものや、残業代などの毎月変動するものも含まれていることが一般的です。

月給の意味

一般的に「月給」とは、毎月固定で支払われる給与のことであり、基本給に役職手当などの毎月固定で支払われる手当を足した金額です。残業代などの毎月変動するものは含まれていない場合が多いようです。


この時に、福利厚生と言われる、企業それぞれ社員に手当として出されるものもあります。家から会社までの往復の通勤手当、社会保険や健康保険、資格取得支援制度、フレックスタイム制度など様々な手当が別に追加されます。

手取りの意味

「手取り」とは、年収・月収から雇用保険や厚生年金などの社会保険料や各種税金を差し引いた金額のことです。手取りの金額は年収や月収の7〜8割ほどと言われています。

なお、会社員の場合は社会保険料や税金が給与天引きされますが、自営業である場合は、自分で確定申告を行い、社会保険料や税金を納める必要があるので注意しましょう。

社会というフィールドで稼ぐ力やチーム力を磨く

留学生には、日本や地球規模で人々の悩みを解決できるサービスやものがある、あなたに任せたい、これであれば自分は誰にも負けないというものがないのであれば、就活をして、社会経験を積み、社会というフィールドで実績を蓄え、自分の武器が通用するものになった際に、独立を視野に入れるべきだと考えています。

会社を選ぶ時も、給与や福利厚生、海外で仕事ができるのかどうかなどを考えると大手に就職することを視野に入れることもよいでしょう。上場企業に進んで活躍している野球留学の先輩たちも沢山います。

会社に入ると、給料をもらいながら、社会のフィールドで必要となる力を磨くことができます。そして、どのようなサービスを提供し、収益を上げているかという一連の流れを身につけることができます。

その時に野球留学で身につけてきた、様々な力が活きてくることになります。例えば、チームに所属した際に、どの部分を鍛えてアピールしていけば、このメンバーの中でレギュラーとして勝ち続けられるのか、外国で言葉が通じない中でも、チームメイトをどうまとめるのか、メンバーを引っ張りながら勝利へ導くにはどうしたいいのか、そのために普段からどうコミュニケーションをとっていけばよいのか、などたくさんあります。日本の当たり前が通用しない中で、どんな取り組みができるかが大事です!

また、今までの野球の打率や防御率の数字は、社会人になると「お金を稼ぎ、利益を残す」という数字に変わっていくことになります。その成績によって、ポジションが昇進してチームをまとめる立場になったり、給与が変わったりします。ぜひ年収ベースが高いところを目指して欲しいですし、課長や部長になって年収1000万以上の給与にも辿り着けるような人材になって欲しいと思います。そのポジションにいくには、一匹狼のようにただ仕事ができるということでなく、様々な人とコミュニケーションをとりながらチームをまとめ、成績を残していくことが求められます。

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