大学野球留学前の英語学習で、留学後に通用する力とは

去年の10月ごろから英語学習を少しずつ進め、いよいよ1月から千葉県八千代市でシェアハウスに住みながら対面での英語学習がスタートしました!

毎年のことですが、最初の1ヶ月間はだんだん学生たちの顔が青ざめてきます。それは、英語の学習に追われるのと同時に、今まで親にやってもらっていた食事や洗濯、掃除まで自分でしないといけないことが増えるからです。また、週1回のバイトを必須にし、TOEFLの点数が目標点数に達したら、野球とバイトを中心とした生活へと段階的に切り替えていきます。

なぜこんなことをやっているかというと、大学への入学条件の英語試験「TOEFL」で目標点数を突破するためでもあり、同時に少しずつ「自立して自分で進んでやっていける」ように、そして野球留学で活躍するための「考え方」や「目標から逆算した日々の時間の使い方」、そしてバイトを経験することで、留学中に「どんな取り組みをして成長していく必要があるか」という気づきに繋げてほしいからです。

今回はこのような留学前に身に着けておくことで、将来的に通用する力について解説します。

期限をつけた具体的な目標設定

期限付きの目標を自分で設定して、そこに対してどんな行動を取っていくかを戦略立てて考える力は非常に重要です。

今までは、高校の試験や野球の試合など決められた日程に対してどう準備をするかでした。しかしこれからは、自分で目標を決め、そこにいつまでに辿り着くのかも決め、そこから期限付きでステップバイステップの階段を作っていくかが求められます。まるで自分がゲームの主人公のレベルアップをしているような、ステップを組んでいけるかが大事になります。

いきなりメジャーリーガーになるというわけではなく、メジャーリーガーはどんな選手で、どれくらいの能力(スピードや変化球、スイングスピードなど)があって、そこに辿り着くためにどんなステップ(短大でレギュラーを取る→短大のリーグでMVPをとる→奨学金付きでNCAAの1部リーグの大学へ行く→そこでもリーグでMVPを取れる活躍をする)を組めるか。

そしてその中で、より具体的にどんな能力を上げていき、そのためにどんな練習をしていく必要があるかを洗い出していきます。その時に、どんな時にうまくいかないかなどうまくいかないケースも事前に把握しておく力があると良いでしょう。

生活習慣を作り、成果を出すための時間管理を身につける

生活習慣づくりも将来的に大きく役立つ力の一つです。

大事なことは、「細かく決め過ぎないこと」と「優先順位の高い大事なイベント」を先にカレンダーに入れておくことです。よく失敗するパターンとして、細かく決め過ぎて達成できないというケースです。

30分とか1時間とかの単位で決めていくのでなく、まずはいつ勉強するかという大枠を午前・午後・夜の中から決め、その大枠の中で、毎日繰り返すもの(英単語や文法など)とその日によってやる課題やトレーニングなど当てこんでいくというスケジュールの立て方がベストです。

アメリカの大学野球の環境も同じで、チームの全体練習時間は2−3時間ほどですが、うまくいくためには、やはり個人練習やトレーニングの時間をいつ入れていくかが大事になってきます。2−3時間のチーム練習だけでうまくなるということはありません。個人でできる成長時間をどう作っていくかが大事になります。

アウトプットを意識して日本語と英語の両方で説明する練習をする

英語の勉強において大事なことは、「インプット」と「アウトプット」のバランスが大事です。インプットとは覚えて頭の中に入れる作業で、アウトプットは覚えたことや考えたことを声や文章でわかりやすくまとめる作業のことです。

英語は世界中の語学の中で一番簡単だと言われています。なぜなら「文法のルールに単語を当てはめるだけ」だからです。中学や高校の授業はこの文法のみで終わっていることで、実際に使うことが少ない傾向にあります。

それゆえに「単語や文法を覚えるだけ覚えたけどつかない」「英文を訳せたけど、何を言っているかわからない」「どうまとめればうまく相手にわかりやすく説明できない」という問題を抱えている人も多くいます。大事なのは、説得力を持って、分かりやすく説明できるかです。日本語でできないことは、英語では100%できません。しっかり日本語でいいので、説明する練習を継続していきましょう。英語の文法や単語に慣れ、言い回しが増えてくると、「こういえば英語で言えるよね」とか「この表現を英語で言うには、この前やったあの言い方で言える」というものが出てきます!

実践としてTOEFLもしくは英検の準2級や2級の問題をまずはやってみて、アウトプットの練習をしていきましょう。TOEFLのスピーキングQ1やライティングのIndependentなどは、意見を聞かれそれに対して答える問題なので、覚えた文法や単語などを使い、自分の意見をまとめて説明する練習には、非常に良い練習になると思います。

リラックスする時間を作り、自分を褒めながら目標に辿り着くために何をするかを考える

人間に平等に与えられているものに「時間」があります。その時間をどう過ごすかが、野球でも勉強でも成果を残すための秘訣になります。

その時間に集中して頑張り、頑張った時のご褒美を決めることも大事です。そうすることで、自分の中で英語や野球へのモチベーションも変わってくると思います。目標を突破した時のご褒美は格別になるし、例えば、苦手な英語を頑張り、TOEFLでも大学の目標点をクリアした時には、きっと「おっしゃーーー」とガッツポーズを決めると思います!

最後に

留学前にしっかり英語の勉強を自分でもやっていくことが、留学中の文武での活躍に必ずつながっていきます!

「今まで勉強をしてこなかった」からこそ、どうすれば大きなTOEFLという英語の壁を乗り越えられるかを考え、そして大きな目標と期限をきめ、そのためのスモールステップの計画を立てましょう。

きっとクリアするたびに自分の成長を大きく感じることができると思います。

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