アメリカの大学へ野球留学する入学条件とは

アメリカの大学へ野球留学するためには、入学条件に加えて特別な要件があります。今回は、アメリカの大学で大学野球をプレーするために必要な要件について解説します。

1年目から4年制大学へ進むのと、短大へ進むのとでは必要となる条件も大きく変わります。なぜなら、4年制大学をまとめているNCAAやNAIAの全米大学スポーツ協会に選手登録するのに必要な基準と、NJCAAやCCCAAなどの短大の協会で選手登録する条件が違うからです。

僕は、最初の2年間は短大へ進学し、そこでの野球と勉強の成績をもとに4年制大学へ編入することを勧めています。その理由などについても詳しく解説します。

4年制大学の場合

4年制大学に進む場合の要件については以下の4つです。

  1. 高校の学業成績
  2. 英語能力の証明
  3. 大学野球のコーチからの入部許可
  4. NCAAやNAIAの登録要件
  5. 返済不要の奨学金の獲得

それぞれ詳しく解説していきます。

高校の学業成績

アメリカの大学野球プログラムに入るためには、高校での成績が要求されます。

高い成績を持つことは入学審査において有利です。5段階で3.0以上は最低必要になると覚えておいてください。ちなみにNCAAの1部リーグの場合は、最低でも4.0以上の成績が求められるケースがあります。

英語能力の証明

大学入学の条件として、英語能力の証明としてTOEFLやIELTSのスコアが必要です。

野球と並行して学業をこなすために、充分な英語スキルを持っていることが求められます。TOEFLでは、NCAA1部リーグの大学だと最低61以上、平均で70以上求められるケースが多く、早めに英語の準備をすることが求められます。

大学野球のコーチからの入部許可

あまり知られていないことですが、アメリカの大学スポーツは大学入学と同時に、野球部への入部許可が必須となります。アメリカの大学野球プログラムへの参加を希望する場合、野球のスカウトやリクルーターとコンタクトを取り、彼らと協力して適切な機会を見つける必要があります。スカウトは選手の実力を評価し、大学チームに推薦することがあります。

4年制大学であれば、1年目から返済不要の奨学金が付与されます。スカウトやリクルーターにアピールするために、公式戦や練習試合で、自分の野球プレーを収めたビデオや成績記録を提供することが重要です。これにより、距離が離れていても選手の実力を示すことができます。

NCAAやNAIAの登録要件

アメリカ大学スポーツ協会であるNCAAやNAIAなどのスポーツ団体の登録要件を満たすことが必要です。これにはアマチュア資格や練習と試合の制約が含まれます。この資格に登録をパスできなければ、コーチが入部を許可していてもプレーできません。NCAAやNAIAでは、「エリジビリティセンター」と言われる部署があり、そこにメールで必要な書類を提出し、審査が行われます。

1年目から4年制大学でプレーするには、大学入学に必要なTOEFLの英語基準に加え、全米のセンター試験と言われるSATやACTで一定の点数が必須になります。また、高校の成績も登録する上で大事になります。
*短大を卒業したり、短大からの編入の条件をクリアしていれば、SATやACTは受ける必要はありません。

返済不要の奨学金の獲得

大学入学基準をクリアし、NCAAやNAIAへ登録を終えて、初めて入部ができます。

そして、コーチが提示した返済不要の奨学金を獲得しプレーできます。NAIAの大学の方が条件面では緩い傾向にあります。

短大の入学の場合

短大に進む場合の要件については以下の4つです。

  1. 高校の学業成績
  2. 英語能力の証明
  3. 入部許可
  4. NJCAA、CCCAA、NWACの協会への登録
  5. 返済不要の奨学金の獲得

それぞれ詳しく解説していきます。

高校の学業成績

学業成績は依然として大切ですが、アメリカの短大の場合は、高校での成績が高くなくても問題なく突破しています。

例えば、過去の例で、5段階でギリギリ2.3という成績でしたが、何も指摘されないまま入学した学生もいました。4年制大学にくらべ、そこまで比重は高くないですが、これも大学によって変わってきますので、平均で5段階で3以上の成績を残すようにしておいてください。

英語能力の証明

英語能力の証明としてTOEFLやIELTSのスコアが必要です。ここの点数をクリアできないと入学できません。

短大であれば、0-61点と幅広いスコアとなっていますが、大学の授業に最低限ついていける英語力と考えると最低でもTOEFLで45点以上を取り、英語で自分の意見をまとめたり、発言できるところまで上げていってください。

「アメリカ行ってなんとかすればいい。英語はアメリカに行ったら身につくから」と言って、今まで勉強もしてこなかった学生たちが、アメリカの大学へ行って心を入れ替えて勉強する姿が想像できません。

短大であっても文武両道の環境で、4年制大学へ編入する際に、少しでもいい大学へ行き、奨学金を獲得したいのであれば、勉強面でも成績を残すことが大事になります。

入部許可

4年制大学と一緒で短大も事前に入部許可が必須となります。ここで大事になるのは、確実に自分のレベルで試合に出れて、プレーできるかです。

『メジャーを目指す!』という声は誰でも言えます。しかし、強い大学へ入部してもそこで試合に出れないとなれば意味がありません。編入する際に求められるのは、「短大での野球の成績」です。試合でどれだけプレーをし、成績を残せたかが自分の市場価値を決めます。短大であっても、自分のレベルを客観的にみて、プレーできるかどうか一回冷静に考えてください。
ビデオと実績をスカウトやリクルーターにアピールするために、自分の野球プレーを収めたビデオや成績記録を提供することが重要です。これにより、選手の実力を示すことができます。

NJCAA、CCCAA、NWACの協会への登録

アメリカ短大スポーツ協会(NJCAA,CCCAA,NWAC)などの短大スポーツ協会の要件を満たすことが必要です。その際に、短大の入学基準を満たしていれば、問題なく協会への登録も可能です。

返済不要の奨学金

短大でもNJCAAに関しては、1年目から奨学金のオファーがある大学があります。その際に、NCAAでプレーできるくらいのレベルにあれば、奨学金をもらうこともあります。一方で、ロサンゼルスやサンフランシスなどのカリフォルニア州中心のCCCAAや、シアトルなどのワシントン州では奨学金がありません。

まとめ

アメリカの大学野球への参加は競争が激しいため、野球のスキルと学業のバランスを保つことは挑戦的なタスクとなります。

しかし、大学野球プログラムは選手の成長と才能の発展に貢献する素晴らしい機会でもあります。今まで野球しかしてこなかった学生たちが、アメリカの大学野球で頑張り、大学卒業することで、プロ野球を目指すこともありますが、社会というフィールドに入るときにかなりのプラスのアピールをすることができるようになっています。

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