【アメリカ高校野球留学】ユウキさんの1年目

メジャーリーガーを目指して踏み出した挑戦
僕の夢は、メジャーリーガーになることです。その目標を実現するためには、できるだけ早い段階でアメリカ野球の環境に触れることが重要だと考え、高校在学中にアメリカへの野球留学を決意しました。
日本の高校を離れることは簡単な決断ではありませんでしたが、自分の夢に正面から向き合うためには、この挑戦が必要だと思ったからでした。
実際にアメリカでプレーしてみて、まず強く感じたのは「野球ってやっぱり楽しい」ということです。自分のプレーでチームが盛り上がったり、チームメイトと一緒に喜びを分かち合ったりする時間は、本当にかけがえのないものでした。
アメリカでの3ヶ月間は、「野球の本質的な楽しさ」を心から感じることができた、貴重な時間になりました。
施設・指導環境と国際的なチームメイトたち

僕が参加した高校野球チーム「PRO5」には、ノースカロライナ州とテネシー州にそれぞれチームがあります。
僕は春のシーズンで、両方のチームに参加する機会をもらいました。どちらの施設もとても整っていて、室内ケージやトレーニングジム、リカバリールームなどが完備されています。ノースカロライナ州には電光掲示板付きのスタジアムやロッカールームもあり、まるで大学やプロに近い環境で練習ができました。
指導してくれるコーチ陣は、名門大学でプレー経験があったり、MLBでの選手やコーチ経験もある経験豊富で指導力のある方ばかりですが、同時にとてもフレンドリーで親しみやすく、練習中の悩みや疑問にもすぐに応えてくれます。僕が日本に帰国した後も、メールなどを通して質問ができるので、今もつながりを感じることができています。
チームメイトも非常にフレンドリーで、日本人である僕に対しても自然体で接してくれました。テネシー州のチームでは、フランス、チェコ、スウェーデンなどヨーロッパ各国からの選手が集まっていて、非常に国際色豊かなチームでした。
日常の中で自然に異文化に触れることができ、プレーだけでなく人間としても多くの刺激を受けることができました。
日々のトレーニングと試合から学んだこと

ノースカロライナ州でのリーグ戦では、7チームが参加する中で毎週3試合ほどが行われ、バスでの遠征も多く、アメリカらしい移動の多いスケジュールでした。
試合がない日は、朝9時から午後1時までの短時間集中型の練習で、守備・走塁・バッティングなど実戦を意識したメニューが行われます。室内練習やジムでは班ごとに分かれて、ケージバッティングや瞬発系トレーニング、肩・肘のインナートレーニングを行い、その後ウェイトトレーニングという流れです。
シーズン中は、瞬発力を重視した軽めの負荷で体づくりを行いました。テネシー州のチームでは、基本的な練習内容は似ているものの、施設がいつでも使えるため自主練習の時間が非常に多く、全体練習後も夜遅くまでバッティングやトレーニングに励むことができました。
自分のペースで集中して取り組める環境が整っていたため、僕にとっては特に合っている環境だと感じました。
シーズンでの成績と課題、そして次への決意

シーズン全体を振り返ると、自分のパフォーマンスには満足していません。
特に打撃面では、シーズン序盤に全く結果を出すことができず、立ち上がりの不調がそのままシーズンの成績に大きく響いてしまいました。ただ、その中でもフォームや意識を何度も修正しながら取り組んだ結果、シーズン後半には徐々に打てるようになってきたことは、次につながる良い経験になりました。投手としては中継ぎや抑えとして安定した投球ができ、自分の中では手応えを感じる部分もありました。
しかし、これからさらに上のレベルを目指すには、球速や変化球のキレ、精度といった数字に表れる部分の成長にもこだわっていく必要があります。来シーズンの目標は、投打両方でリーグのタイトルを獲得することです。高校生として残された2年間、そのうちのまず1年は、「上のレベルでも通用するフィジカルの土台作り」に集中したいと考えています。
来年は「タイトル」という明確な形で成長を証明し、夢であるメジャーリーグへの道を着実に歩んでいきたいです。これからも一日一日を大切にしながら、全力で取り組んでいきます。