【現地からの後押し】アメリカと日本の野球部の練習、トレーニング内容の違い

私が留学前に気になっていたことの一つである実際にアメリカに留学をすると練習やトレーニング内容がどのように異なるのかという事について今回は話していこうと思います。

まず前提として日本でもそうですがアメリカでは自分が所属する大学、チームによって全く異なります。中にはほとんど日本と同じような練習をするところもあれば程遠い練習内容のところもあります。

私は現在アメリカに留学して2-2年半程の時間がたっていてこれまでの経験や友人、チームメイトに聞いた話などを元に今回は一般的な特徴として話していこうと思います。

1,練習時間

まず実際に行う練習時間についてですがこれはほとんどの学校で共通して基本的に日本での練習よりは短いです。

平日は学校のクラスがあるのであまり大差がないかもしれませんが、基本的に2-3時間あれば練習が終わる場合がほとんどになります。

時間帯は学校によって異なりますが、私のチームでは全員のクラスが終わった後、早くて午後1時、遅いと5時頃から始まるような形になります。

私の友人の学校では朝に練習をやり午後は何もないといったチームや、ポジション別に時間帯が合われているといった話も聞いたことがあります。ですがほとんどの場合、2-3時間ほどと日本と比べ、練習時間はあまり長くなりすぎないことが多いです。

次に土日の練習についてですが平日よりは長めな印象がありますがそれでもほとんどは半日で終わります。私の学校ではほとんどが午後1時ごろから始まり遅くても5時には終わるといったイメージです。

しかし週末は練習試合が入ることが多く試合になると基本的に準備や遠征などを含めて一日中かかるといったイメージになります。

2,練習の内容

全体的な練習の内容としては私のイメージで言うと日本に比べてシンプルな練習が多いです。

守備系でいえばシートノックや内外野に分かれたフライ、ゴロ捕球の練習、打撃でいえば一か所でのマシン打撃やケージでの打撃、ピッチャーでいえば基本的な投内連携くらいに練習になります。

また練習試合を含めて定期的に紅白戦などの実戦形式が入ることが一般的で基本的にその日にはシートノックを除き他の練習は行われないといった形になります。

そのため良い面でいえば日本に比べてより個人の能力の向上に焦点を合わせた練習や、各練習の目的や方法を選手自身に任せているといった形になります。逆に悪い言い方をすると、チームとしての連携や作戦は日本ほど詰めない言う形になります。

また実践の多さも利点であり、日本と比べてもどの選手もより多くの実践の経験を積めるという事があります。ただもう一つとしてのデメリットとしては、チームで何かを徹底するという事が少ないのでその点でチームのために何かを行うというよりも、あくまで自分の技術の向上の上にチームとしての強さを見出すような考えが強いのでその部分に適応する必要があると思います。

3,トレーニング

まずトレーニングという面ではアメリカでは日本よりもウエイトトレーニングに対する信頼が厚く特に秋のシーズン時にはほとんどのチームでチームウエイトのメニューが課せられることが多いです。

また内容としても特定の関節の動きやより競技動作に近いトレーニングが多い日本と比べて、スクワット、ベンチプレス、デッドリフト等より単純な動きで体としての筋力やスピードを求めていくようなメニューが多くなるので、この点は自身の好みに合わせて理解をしておくことが大切だと思います。

日本に比べても筋力に関して関心の大きいアメリカなので、実際に行う際にも多くの場合自身の最大筋力を求めるアプローチが多いです。

より競技動作に近いトレーニングを好む人にとってすこし苦痛になってしまうかもしれませんが、あらかじめシンプルな動作のトレーニングがどのように実際の競技パフォーマンスにつながるのかを自分で落とし込んでおくことによって、これらのトレーニングを意味のあるものにできると私は考えます。

またそれ以外のトレーニングとしては、走力のトレーニングが次に一般的だと感じています。

こちらもウエイトトレーニング同様、複雑な動きよりもシンプルに走るという動作に対してのトレーニングであったり、短距離のスプリントとレーニングが多くなってきます。ただ、こちらも同様に競技パフォーマンスに対してどのようにつなげていくのかを自身で明確にしておくことが必要になってくると思います。

まとめ

アメリカの野球部の練習は、一般的に日本人が偏見のようなイメージで持っている通り日本の練習とは異なり、よりシンプルな練習や短い練習時間で行われることが多いです。

選手個人の能力を伸ばすことに注力しやすかったり、練習での意識するポイントを自分自身で考えて行いやすいなど多くのメリットがある一方で、自分で自分の練習やトレーニングの状況を管理したり、必要な分の練習を時間外に済ませておくことなどは、日本よりもよ強く求められる点なのでこれらの特徴を事前に理解しておくことによりアメリカ留学後に練習内容に戸惑うことなく自分のやりたいことを進めていけると思います。

また、冒頭にも説明しましたが、これは一般的な傾向でありチームによって特色や練習内容は大きく異なります。そのため、事前に自分の行く可能性のある学校の野球部がどのような方針でどのような練習が多いのかなどをあらかじめリサーチしておくことは非常に重要になります。

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