【現地からの後押し】アメリカ大学野球ポストシーズンとシーズンの振り返り

アメリカの大学野球では、主にカンファレンスと呼ばれる複数のチームが集まるリーグ戦というような形式でシーズンが進められていきます。
しかしどのチームもシーズンの後半、具体的には4月末から5月あたりでそのカンファレンスの代表を決めるためのポストシーズン=プレイオフに差し掛かり、そこでの試合は、基本的に「トーナメント方式」で試合が進められていきます。
またこのポストシーズンの結果が、基本的にはチームの地区トーナメントやナショナルチャンピオンシップという全米大会に繋がっていきます。今回はそんなポストシーズンについての紹介と今シーズンの自分の振り返りからシーズンを通してプレーするうえで大切なことについて書いていこうと思います。
1,大学野球ポストシーズン

冒頭で説明した通りアメリカの大学野球の終盤ではトーナメント方式のポストシーズンが進められていきます。
トーナメントも勝ち上がるごとに範囲が広がり、ほとんどの学校ではRegion Tournament(学校が所属する地区=region)⇒District Tournament複数のRegionが集まるより大きなくくり(アメリカ中西部、アメリカ南部等)National Tournament(全米)といったようにステップアップしていきます。
トーナメントの具体的な方式も、ほとんどの場所で共通で日本の様に負けたら終わりではなく負けて敗者復活があるトーナメントの形式になります。
分かりやすく説明すると通常のトーナメントを勝ち上がったチームと一度負けたチーム同士で戦う敗者復活を勝ち上がったチームの2チームで最後に優勝を決めるChampionshipを行う(敗者復活からのチームは2連勝しなければならない)ような形をとります。
敗者復活はあるとはいえ、ほとんどの場合通常のトーナメントを勝ち上がるチームが圧倒的に有利になるので、どの試合でも日本の様に一線に集中するといったスタイルの試合を見ることができます。
試合日程も連戦になることが多く、1試合1試合に全力を注ぐ試合である一方で、トーナメント全体を見るとどのチームもほとんどの選手が(特に投手)プレーをするようなチームの総力戦になることが多いです。
そのため、あまりリーグ戦でスタメン出場が多くないような場合でも自分の立場や役割をチームで確立しておくことによって、重要な場面でのプレーを任せてもらう事ができるのです。またこのポストシーズンでの活躍次第ではより大きい舞台に進めたり、多くのスカウト関係者も注目していることから自分の編入やMLBスカウトからの調査書にもつなげることができる重要な時期になります。
2,シーズンを通しての振り返りとシーズンを通して必要なもの

アメリカの野球のシーズンは、日本のトーナメントと比べると、圧倒的に長い一方で驚くほど時間は早く過ぎていきます。シーズンを通して重要なことは、目先の結果にとらわれずに、「常に自分の必要なことを自ら分析をし、準備をし続けること」です。
シーズンの初めで監督に全く使われなかった選手でも、シーズン中のどこかのチャンスから後半一気にプレーをさせてもらえるといったようなことは本当によく起こることです。逆にシーズン序盤は成績が良くても、シーズン後半で成績を維持することができずに、チーム結果に直結するポストシーズンで調子を崩してしまい活躍ができないという事も起こります。
私の今年のシーズンは、個人成績としてもチーム成績としても後者に近く、チームの成績も個人の成績も疲れがたまったり、前半キャンセルになった試合がたまり忙しくなる後半で維持をすることができませんでした。改めて考えてみると、個人としてもチームとしても調子のよい状態で詰めるべきところを詰められなかったり、調子が崩れる兆しが見えたときに、その結果を考えすぎて無駄にプレーや考えを変えてしまったことが原因になっているように感じます。
なかなか日本で経験することのないリーグ戦と後半のトーナメントの組み合わせなので、あらかじめ自分の中で計画をし、常に自分を振り返り改善し続けることが大切なのだと思います。
まとめ
今回はポストシーズンとシーズンを通しての振り返りというテーマでした。
特に振り返りの点では、反省というすこしネガティブな内容になってしまいましたが、その中にもシーズンを通して昨年と比べて成長した部分や計画していたことを行えたというポジティブな成果も多くありました。
シーズンを通しての野球と同じで、自分の留学生活もここから後半に入っていくので常に自分を振り返ってまた一歩ずつ改善していくように取り組んでいこうと思います。もしすでにシーズンが終えられた人がいるのなら一度自分のシーズンを振り返る時間を作るのはとても大事なことだと思います。