【現地からの後押し】アメリカ大学野球の構造

こんにちは!千葉県の公立高校出身で、現在はミズーリ州の短大に留学しているヒカルです!


今回はアメリカ大学野球の構造についてお話したいと思います。日本の大学野球とはかなり違ったシステムになるので必ず知っておきたいことになります!

2年制&4年制大学野球

まず押さえていただきたいのは、アメリカでは2年制の短大での野球も盛んだということです。というか、日本からの野球留学生の多くは短大から大学野球をスタートしています。

アメリカの短大はCommunty CollegeやJunior Collegeと呼ばれますが、基本的に職業訓練や資格取得に向けたコース(看護など)、2年制の準学士コース、そして4年制大学への編入に向けたコースがあります。野球留学生の場合編入コースになるかと思いますが、アメリカでは大学の編入が日本より盛んでそのシステムが良く整っています。
アメリカの大学生1~2年生は基本的に教養課程のクラスを取るのですが、短大の編入コースではこの教養課程にあたるクラスを取り、短大卒業後の4年制大学に3年制として編入できるというものです。つまり、短大に進学しても4年制大学の学位を2+2=4年で取ることができます。ただ、注意点としては短大からの編入生を採らないまたは数が非常に限られている大学、チームがあったり、短大と4年制大の州が異なると単位の変換がうまく行われず、追加でクラスが必要になるケースが有ることです(この場合、2+3年になることがあります)。

日本との大きな違いはこの編入制度によって野球キャリアを築くことがポピュラーな点です。例えば現在ホワイトソックス傘下でプレーしている西田陸浮選手も短大でプレーした後に4年制大学に編入、その後MLBからドラフト指名されています。

大学野球ー短大編

ここまで簡単に2年制の短大について解説してきましたが、もう少し野球にフォーカスしていきます。まず、短大野球はJUCO Baseballと呼ばれます。短大は全米に1000以上ありそのうち野球チームを持つのは500校ほどらしいです。そしてそれらは3つの異なる組織のもとで運営されています。

NJCAA(National Junior College Athletic Association)

NJCAAは全米規模で一番規模の大きい組織です。私の所属するNCMCもNJCAAのDivision2に所属しています。Division1~3の3つのディビジョンに分かれています。このディビジョンは日本で言う1~3部のようなものですが、これらは単純なチームの強さで分けられているわけではなく、大学の規模、チームの予算、選手に出せる奨学金の枠や支給内容によってわけられています。ディビジョン1が一番規模が大きいので当然強いチームが多いですが、必ずしもD1の方がD2,D3のチームより強いわけではありません。

CCCAA(California Community College Athletic Association)

読んで字のごとくカリフォルニア州内の短大の組織です。カリフォルニアの短大にはディビジョンシステムが無く、またスポーツ奨学金を出さないのが大きな違いです。

NWAC(Northwest Athletic Conference)

これはアメリカ北西部(ワシントン、オレゴン、アイダホ州、一部のカナダ地域)のカンファレンスになります。ディビジョンシステムはありませんがスポーツ奨学金を出しています。

リーグやディビジョンによって野球のレベルや奨学金の枠や有無等のルールが違うので進学前に必ず確認しましょう!

大学野球ー4年制大学編

NCAA(National Collegiate Athletic Association)

アメリカ最大のカレッジスポーツ組織です。佐々木麟太郎選手が所属するスタンフォード大や石川ケニー選手が所属するジョージア大学もNCAAの所属です。Division1~3まであり、野球プログラムのチーム数は940校ほどになります。特にNCAAのD1は圧倒的な競技レベルを誇り、さらにトップ校ともなればチームから何人ものドラフト指名選手が出ることも珍しくありません。また、MLBドラフトに指名された選手のうち約70%弱がNCAA Division1出身というデータもあります。野球選手なら一度は憧れる舞台になります。ちなみにD3は学業優先の大学が多くスポーツ奨学金を提供しないディビジョンになります。

NAIA(National Association of Intercollegiate Athletics)

NCAA所属大学以外は、ほぼこのNAIAに所属しています。主に中規模の私立大やキリスト教系の大学が所属しています。ディビジョンはありませんが、競合はNCAAのD1に匹敵するものもあれば、中堅レベルや少し低めのレベルまで幅広く存在している印象です。日本人選手も多く活躍しています。

それぞれのカテゴリーを理解しておく事が重要

アメリカ大学野球におけるについて簡単に解説しました。現地に行くとこのようなアルファベットの羅列を目にすることが増えるのでそれらがどんな組織、大学を指しているのか。また組織ごとの様々な規定を確認しておくことが重要です。

特に奨学金に関する規定をきちんと確認しておくと編入の時のリクルートの際に役に立つほか、来年に奨学金をもらうつもりだったけど出なかった、といったミスマッチを防げます。これらの規定は変更される事があるので必ず最新の情報を確認しましょう!

https://www.instagram.com/h___m89ryugaku/profilecard/?igsh=cnBpcG1iZmx5emR6

僕のインスタグラムのリンクです!気軽にフォロー、DMしてください!!!

一覧に戻る