野球留学を通して、「成功=幸せ」な状態はどんな状態ですか?

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アメリカの大学へ野球留学する時に、必ずやってほしいこととして、「野球留学を通してどんな自分になりたいか」という目標を、留学前に明確にしておくことが何より大切です。今までさまざまな学生に接してきて、「MLBを目指す」や「英語をペラペラになる」などの目標を耳にしますが、もっと突っ込んで考えてほしいと思っています。

目標を具体的にするは、以下のような点に着目して考えてみましょう。

  1. 野球プレーの方向性
  2. 学業における目標
  3. 自己成長における目標
  4. 大学卒業後、社会というフィールドでどうなりたいか?

それぞれ詳しく解説していきます。

1. 野球のプレーの方向性から考える

キャッチャー


留学先の大学野球チームでどのようなポジションを目指すのか、どのようなスキルを身につけたいのか、どんな成績を残すかなど、自分が目指すプレーの方向性をまずは明確にしましょう。

私はよく「日本でのバックグラウンドは関係ない」と学生たちに伝えています。例えば、高校の夏の大会で2回戦で負けたとか、強豪高校だったけどベンチ入りできていなかったなど。しかし、このような学生たちがアメリカの大学野球で大活躍しているのを多く見てきましたし、今も進行中です。

アメリカ人コーチに、日本の高校名を伝えたところで分かりません。コーチ陣は高校名など関係なく、個人能力と野球のプレーでどこまでできるか、チームにどんなインパクトを与えてくれ、勝利に導くことができるかを重視しています。

また、「強豪大学野球のチームに参加したい!」という声もよく聞きます。しかし、大切なのはその環境に入った時に、試合に出てプレーできるかどうかです。たとえ中堅の短大でも、そこで上位の成績を出すことができれば、NCAAの1部リーグの大学へ行けたり、4年制大学へ多くの返済不要の奨学金付きで編入することができます。

大事なのは、その環境でどんな成績を残せるかにこだわり、自分の能力を高めれるかです。

2.学業における目標

勉強


次に、留学先の大学で学びたいことがあるのか、将来どのような仕事やキャリアを目指すのかなど、学業における自分の将来像から目標を明確にしておくことも大切です。

短大では、単位数とGPA(学業の成績)を一定以上残すことができれば、日本の大学留学サイトでも出てくるような名門大学へ学業で編入をすることができます。野球一辺倒の人生から、自分の未来を真剣に考え、勉強の道に進むのも僕自身は正解だと考えています。

学業における自分の目標を明確にするには、自分の将来のキャリアから逆算して考えてみましょう。自分が取得したい学位や資格、学力の向上、研究テーマの達成など、自分が目指す将来の職業や進路に合わせて、そのために必要な学問やスキルを身につけることが目標となります。


目標を明確にし、それに向かって計画的に取り組むことで、より意義のある学びを得ることができます。また、目標を達成するために必要な努力を積み重ねることで、自己成長や自信の向上にもつながります。

3.自己成長における目標


野球や学業にとどまらず、留学を通してどのような自己成長を目指すのか、自分が向上したいスキルや性格など、自分自身の成長についても考えましょう。

大学生活の文武の生活は正直、めちゃくちゃ大変です。SNSを見ると、日本の大学に進学した同級生が楽しそうな様子を目にして羨ましく思うかもしれません。しかし、この4年間を必死に文武で成績を残すことにこだわることで、社会というフィールドに入ったときに高い戦闘能力を備えていると私は考えています。

「どんな能力を上げる必要があるか?」「1日のスケジュールを見た時にどこに自己成長する時間を作れるか」「英語能力を高めるために、どうしたらいいか?コーチや教授、友達とどう接していけばいいか?」日々上手くいかないことをどう乗り越えていったかは、自分自身にも自信になりますし、社会でもその問題をどう解決していけるかという力につながっていきます。

4.大学卒業後、社会というフィールドでどうなりたいか?


僕が重視しているのは、大学卒業後にどんな仕事をして、どのくらい稼ぎたいかということです。野球留学をしている以上、もちろんMLB選手になることや、MLB球団で働きたいという思いがある人もいるでしょう。もちろんなれるに越したことはないですが、やはりどこかのタイミングでしっかり見切りをつけるべきだと考えています。
野球留学で頑張ってきたことを活かし、身近にあるMLB球団で就職や、日本のプロ野球やスポーツチームで働くことも考えるかもしれません。しかし、タイミングなどもあり現実は思うようにいかないことも考えると、日米の企業で勤めることも視野に入れておいてください。就活については、別で説明します。

野球留学をした経験や取り組みは、実際企業に入った時でも必ず役に立ちます。企業を目指す上では、上場企業や外資系の会社に入ることも視野に入れて頑張ってほしいです。頑張った先にどのような仕事内容やポジション、給与があるのかを調べておくとイメージが持ちやすいでしょう。

就活時に求められるのは、大学時代の経験やそれに対しての取り組み、TOEICなどの英語力テストなどです。さらに会社に入った時には、コミュニケーション能力が求められます。この時に、アメリカの言葉も通じない中で、どうやって自分をアピールするか、そのためにどんな能力を上げなくてはいけないかを考える力も必要です。その中で野球を通して工夫してきたことをどう相手にわかりやすく説明できるかも大事になります。

野球留学をするのであれば、野球留学を通して、どんな自分になりたいかを真剣に考え、そうなれるように日々努力することが大事です。留学前から自分自身の目標を明確にしていくことで、自己成長を重ねていくことができます。もし、留学後に夢が変わったとしても、目標に向かって努力を積み重ねてきた過程は社会に出ても大きく活かすことができます。

岡野

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